2012年5月某日、大阪城公園。
この時期、サンコウチョウが入っていてもおかしくないと思い、
久しぶりに大阪城公園に来たがバーダーが全然見当たらない。
何かがおかしいと思いながら自転車でブラブラと探鳥をしていると
いつも利用している駐車場に黒山の人だかりが…事故か事件か?
駆けつけてみるとカメラをかまえたバーダー達だった。優に100人は越えている。
レンズの先にはサンコウチョウがヒラヒラと舞っていた。
その後もゾクゾクとバーダーが集まって来た…。
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コバルトブルーのアイリングとクチバシ、体長の3倍もある尾羽。
その尾羽をヒラヒラさせながら昆虫をフライングキャッチする。
こんなおとぎ話に出てくるような野鳥が、
毎年夏鳥として日本に渡来していたことを初めて知ったときは衝撃を受けた。
バーダー達にも大人気の野鳥で、今期初めて大阪城公園に入ったのを見つけた人が、
バーダー仲間にケータイで連絡しあった結果、何百人も集まったようだ。
しかし残念なことに、一部のバーダーは山に入り、
日本で繁殖するサンコウチョウの巣やヒナを探して撮影し、自慢げにブログに載せている。
新聞にも取り上げられていたが、アカショウビンも同じように営巣地が荒らされている。
珍鳥が見つかると連絡を取り合い、大挙して押し寄せ、地元の人達にも迷惑をかける。
過敏に反応する野鳥は巣を放棄してしまい、繁殖もできなくなる。
野鳥が好きで撮りたい気持ちはわかるが、これでは本末転倒だ。
仲間と談笑しながらの野鳥撮影は楽しいのだろうが、
団体での撮影には少なからず競争意識が働き、野鳥への配慮がなくなることもある。
単独行動の撮影だとどんな野鳥と出会えるのかドキドキワクワクするし、
偶然に出会った野鳥には親近感が湧き、撮影が楽しくなるのでおすすめ。